沖縄の心 空手の心 広島の心

昨夜、同時多発テロの事をテレビで放送していた。

ハイジャックされた飛行機と外のやりとりが記録されている音声を元に

再現されたVTRだった。

大勢の人生が、恐ろしい思想のもと、一瞬で消えうせた。

 

人種差別

殺人

戦争

いじめ

自殺

 

加害者や指導者たちが空手を知っていればと思う。


空手はもともと沖縄で生まれたものである。

1300年代、琉球王国は北山・中山・南山に別れて対立していた。

そして1400年代に琉球を統一した尚真王が「刀剣弓矢を蔵して以て護国の具となす」

と武器の携行を禁じた。

琉球王国は武器を捨て、平和の道を選んだ。

そういう歴史背景から護身術としての空手が生まれた。

 

八重山諸島の中心、石垣島には「唐人墓」がある。

「唐人墓」にはこう記されている

~人間が人間を差別し、憎悪と殺戮が繰り返されることのない人類社会の平和を希い、

  この地に眠る異国の人々の霊に祈りを捧げる~

 

当時アメリカでは人権問題で黒人を奴隷として使えなくなり、

代わりに中国人労働者を使っていた。

苦力(クーリー)と呼ばれる中国人労働者は、非人道的な扱いを受けていた。

カリフォルニアに向かう船内でついに中国人労働者達が暴動を起こし、

台湾を目指したが、思うように舵をとれずに石垣島に座礁した。

 

アメリカはイギリス海軍の協力を得て石垣島へと乗り込んだ。

恐怖に震える中国人に対して琉球の人たちの態度は常に人道的なものであった。

島に小屋を建て、彼らを避難させたが言葉が通じずに逃げ出すものも多くいた。

事件の背景が見えてくると琉球の人達は同情をおぼえ、

乏しい島の食糧を隠れ家に運んだりもした。

それでも逃亡生活に絶望し自殺するもの、追跡者に銃殺されるもの、

マラリアで死亡するものがあとを絶たなかった。

島の人々はその死者たちを丁重に埋葬した。

アメリカはクーリーを差し出すと懸賞金を出すと言ったらしいが、

それに応じるものは居なかったという。

 

2年後、アメリカと中国の間で事件は解決し、琉球王国は中国人を国に送り返した。

それから一世紀、島民の努力でたった記念碑が「唐人墓」である。

唐人墓.bmp 

突然現れた異国の人を救い、食糧を与え、手厚く葬った石垣の人の優しい心。

武器を捨て平和を宣言した心。これが沖縄の心である。

 

こういった行動は、琉球王国に昔から伝わる「ニライカナイ」の精神からくるものである。

「ニライカナイ」とは、海の向こうにある世界から神々が訪れ、

幸福をもたらすという信仰である。

ニライカナイ.bmp 

高知大会の最後、麻山先生の言葉で

「空手は命を守るもの」という言葉がありましたが、

これはまさに空手の真の姿であり、

伝えていくべきものだと思う。

 

技は日に日に進化をしていくが、変えてはいけない事があり、

それが沖縄の心と空手の心。

 

二宮館長も円心会館の名前を付けるにあたって、

第一に、「心」を大切にしてほしいという気持ちを込めてつくられた。

円心会館ロゴ.jpg 

そして広島にも戦争の歴史があり、

平和を誓う中心地である。

 

この全ての繋がりを思い、

今自分が広島で空手の指導をしていることについて考える。

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このページは、円心會館 広島支部 支部長 竹内 大策が2009年3月31日 18:03に書いたブログ記事です。

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